京都|自転車保険の義務化、違反時に罰則はある?賠償責任保険に加入すべき?

京都の街並みは坂道が少なく、日本有数の観光地でもあることから、地元住民から観光客までたくさんの人が自転車を利用しています。そのため誰でも気軽に乗れる乗り物ですが、京都府で自転車を利用する場合は、自転車保険の加入が義務付けられています。
「誰が対象なの?」「罰則はある?」など、わからないことだらけの自転車保険は一体どのようなルールがあるのでしょうか。

京都府は、平成19年10月16日に都道府県として初の『京都府自転車の安全な利用の促進に関する条例』を制定した自治体です。

府民を始め、京都に訪れる全ての人が安全且つ、マナーを守れる町づくりを目指して自転車利用者に対する自転車保険の加入に努めてきました。

しかし、近年交通事故の発生件数が減少している中、自転車による事故の割合は増加傾向にあります。
こうした状況や各自治体の動向を踏まえた結果、規制対象の拡大と保険加入促進のため条例の一部を改正し、

自転車利用者等は平成30年4月1日より、事業者・レンタサイクル事業者は平成29年10月1日、自転車保険加入の義務化が施行されたのです。

京都府では2020年までに加入率90%を目標※1としていますが、まだまだ認知度が低いのも事実。自転車を購入する際に初めて自転車保険の義務化を知った人も少なくありません。

「自転車保険の義務って未成年も対象なの?」「観光客も自転車保険に入らないといけないの?」と、実際自転車保険といっても具体的に誰が対象なのかわからないもの。

今回はそんな自転車保険の加入義務の対象者について詳しく解説してきたいと思います。

※1.https://www.pref.kyoto.jp/kotsuanzen/1299487339210.htmlより引用

京都府では自転車保険の加入が義務付けられている

条例で定めている自転車保険は、自転車を利用する人が交通事故を起こしてしまった場合に、他人の生命や身体を害した際における被害を賠償する保険、または共済のことを指します。

では実際、自転車保険の対象者は誰が当てはまるのでしょうか。

対象者 義務 / 努力義務
自転車利用者
保護者
事業者
貸付け業者
小売業者 購入者への加入確認:〇※2
購入者が未加入の場合での加入推奨:△※2

※2.◯:義務  △:努力義務(努力義務とは…日本の法律上「〜するよう努めなければならない」などと規定されている。但し、違反しても刑事罰や過料等の法的な罰則を受けない作為義務・不作為義務のこと)

自転車利用者は20歳を過ぎた成人が該当し、20歳未満の未成年者が自転車を利用する場合は保護者が加入することになっています。

また事業者に関しては、従業員が業務のために自転車を利用する際に加入が必要であり、貸付け業者は有料・無料問わず、レンタサイクル事業を展開している業者に加入義務があります。

小売業者の場合は「義務」と「努力義務」の2パターンある

自転車保険の義務化では、小売業者に対して「義務」と「努力義務」を設けています。

●小売業者の義務とは
顧客に対して自転車保険に加入しているか確認をする義務がある。

●小売業者の努力義務とは
顧客が自転車保険に未加入だった場合、加入促進をする努力義務が必要である。

わかりやすく説明すると、
Aさんが自転車屋さんで自転車を購入する際、お店の店員さんが「自転車保険に加入していますか?」とAさんに必ず質問して聞かなければいけないのが”義務”であり、Aさんが自転車保険に未加入だった場合に「自転車保険にはこのようなものがあるんですよ」と情報提供をして加入を促すことが”努力義務”となります。

また、京都府では小売業者はもちろんのこと、各業者や学校等に”努力義務”を設けています。

  1. 駐輪場管理業者
  2. 不動産関連業者(宅地建物取扱業者、賃貸住宅の管理を業とする者)
  3. 自転車通勤・通学を認める、事業者・学校および、大学・学習塾・各種教室等

これらの各業者や学校等も自転車利用者に対し、保険加入の確認と未加入時の場合は、自転車保険の情報を提供する”努力義務”が必要となっています。

義務の対象者は【京都府で自転車を利用する人】が対象

上記の対象者は、基本的に京都府で自転車を走行する全ての人が当てはまります。そのため、たとえ京都府に住んでいない人(旅行者など)であったとしても、京都府で自転車を走行する場合は全ての人が対象となるのです。

https://www.city.joyo.kyoto.jp/0000002810.html

自転車保険の加入義務が施行された理由とは

そもそもなぜ、自転車保険の加入義務が促されるようになったのでしょうか。
それは、自転車事故に伴う高額賠償事例があったからです。

平成25年7月4日に神戸地裁で判決された自転車による事故の話です。

当時小学校5年生の男児が自転車で坂道を下っていたところ、歩行していた62歳の女性と衝突し、意識不明の重体となりました。この事故は、自転車側に過失があったことから神戸地裁では、損害賠償金として9,521万円を命じる判決を下したのです。

当時まだ加害者である男児が未成年であったことから、監督責任である保護者が損害賠償金を負うこととなりました。

この事故は当時のニュースでも大きく取り上げられ、平成27年10月より兵庫県では自転車保険への加入を義務付けるようになりました。
その後、交通事故の危険性を再確認してもらいたい思いから、各自治体でも自転車保険の加入義務化が広がっていったのです。

自転車保険に加入しないと罰則や罰金があったりするの?

まだまだ認知度が低い自転車保険保険の加入義務ですが、もし自転車保険に加入していない状態で京都府を自転車で走行した場合、罰則や罰金は発生するのでしょうか。

2019年5月末時点では罰則はありません。

その理由としては、自転車保険に加入しているのか直ぐに確認を取ることができないからです。

自転車保険は、自動車の自賠責保険と違って色々な種類の保険が存在しています。そのため一つひとつの管理・確認をすることが極めて困難に近いといえます。

また、火災保険や自動車保険にはオプションとして、自転車保険をプラスすることができる場合もあるため、自転車利用者が加入していなくても親や配偶者が「家族プラン」などに加入していることもあるからです。

しかし、だからといって「自転車保険に入っているかわからない」「義務がないなら入らなくていいや」など、曖昧な状態にしてはいけません。自分自身を守るためにも、万が一に備えて自転車保険に加入をしましょう。

この場合は誰が対象?具体例を挙げて確認しよう!

「自転車保険に入る必要性はわかったけど、実際どんな時に誰が当てはまるのだろう?」と疑問に思うこともあるかと思います。
ここでは具体例を挙げながら、この場合は誰が対象なのかを詳しく解説していきます。

ケース1 4月から自転車で京都府にある大学へ通うことになった。
⇒未成年か成人かで対象者が異なる

自転車を利用する対象者が未成年か成人しているかで変わってきます。
たとえば、20歳未満の未成年者が利用する場合は監督責任者である保護者に加入義務があり、成人している20歳以上が利用する場合は、その人自身に加入義務があります。

ケース2 自転車で荷物を届ける会社を設立。従業員には業務の中で自転車を利用してもらう予定である。
⇒会社側に加入義務がある

業務中に従業員が自転車を利用する場合は、各事業者=会社側に加入義務があります。そのため、従業員が仕事のために加入する必要はありません。

しかし、従業員が会社に来るまでの通勤手段として自転車を利用する場合は、業務時間外となるので労働時間とはなりません。個々に加入する義務があります。

ケース3 友人と京都へ旅行に来た。その際、自転車をレンタルできるとのことだったので、自転車を借りて京都の街を観光した。
⇒自転車をレンタルしている貸付け業者に加入義務がある

自転車を借りる際、料金の有無に関わらず貸付け業者側に加入義務があります。
また、顧客に安心して自転車を利用してもらうためにも、貸付け業者側は顧客に対して必要な情報や注意喚起をする義務があります。

そのため、レンタルで自転車を借りる際は必ず、自転車保険の加入がされているかを確認した上で借りるようにしましょう。

ケース4 子どもの自転車を購入するために、自転車屋さんに行った。その際、自転車屋さんから「自転車保険に加入していますか?」と聞かれた。
⇒自転車を販売する小売業者は、顧客側に保険の加入の有無を確認する義務がある

顧客が自転車を購入する際は、必ず小売業者は自転車保険に加入しているか確認する義務があります。但し、購入者が自転車保険に未加入だった場合、自転車保険の加入推奨に関しては努力義務とされています。

ケース5 自宅から駅まで少し距離があるので、自転車通勤を行おうと思っている。その際、駅前にある駐輪場へ手続きしに行ったら「自転車保険に入っていますか?入っていないなら、この自転車保険がおすすめですよ。」といわれた。
⇒駐輪場管理業者は自転車保険の加入確認と、加入推奨するための努力義務がある

京都府では小売業者以外にも、駐輪場管理業者や不動産関連業者、学校および大学や学習塾、各種教室等に自転車を利用する者に対して保険加入の確認、そして未加入だった場合は自転車保険の情報を提供する努力義務が必要となっています。

■まとめ

自転車保険の重要性、そして加入義務の対象者は誰が対象に当たるか理解できましたでしょうか。
最後にポイントをまとめましたので、おさらいしておきましょう。

京都府で自転車を利用する対象者は…

1.20歳以上が該当する

2.20歳未満の場合は、監督責任である保護者が該当する

3.会社業務のために自転車を利用する場合、事業者(会社側)が該当する

4.自転車のレンタル料金の有無に関わらず、貸付け業者が該当する

自転車を販売する小売業者は…

1.購入者に対して自転車保険の加入の有無を確認する義務がある

2.購入者が自転車保険に未加入だった場合は、加入促進をする努力義務がある

京都府自転車の安全な利用の促進に関する条例では…

1.自転車駐輪場管理業者、宅地建物取引業者等、各種学校および大学等、また学習塾やその他これに類する学習支援業を営む施設は、自転車を利用する対象者に対して自転車保険の加入の有無の確認、そして未加入だった場合は加入促進する努力義務が必要である。

自転車は日本の法律上、車両(軽車両)です。そのため万が一、事故を起こした場合は賠償責任を伴う恐れがあります。
自転車を利用する人は、老若男女問わず全ての人の問題です。何かあってからでは遅いのです!
自分自身を守るためにも自転車保険に加入するようにしましょう。

京都府の義務化対象市区町村

義務化対象となる市区町村は以下を参考にして下さい。

京都市北区/京都市上京区/京都市左京区/京都市中京区/京都市東山区/京都市下京区/京都市南区/京都市右京区/京都市伏見区/京都市山科区/京都市西京区/福知山市/舞鶴市/綾部市/宇治市/宮津市/亀岡市/城陽市/向日市/長岡京市/八幡市/京田辺市/京丹後市/南丹市/木津川市/乙訓郡大山崎町/久世郡久御山町/綴喜郡井手町/綴喜郡宇治田原町/相楽郡笠置町/相楽郡和束町/相楽郡精華町/相楽郡南山城村/船井郡京丹波町/与謝郡伊根町/与謝郡与謝野町

あなたにおすすめの記事

【セブンイレブンの自転車保険】口コミは?更新・解約方法も解説 自転車保険会社一覧 いくら?特徴・注意点もまるわかり! 自転車保険の得するコラム 【保険知識を制する者はお金を制する!】 【2020年版】自転車保険比較の方程式のおすすめ5選!注意点は?家族で義務化に対応