福岡県|自転車保険の義務化、違反時に罰則はある?賠償責任保険に加入すべき?

平成29年3月、福岡県では自転車保険に関する「福岡県自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例」が施行され、同年10月には自転車損害賠償保険等への加入が努力義務化されました。「そもそも努力義務って何?」という人のためにも、初めてでもわかりやすく説明します!
福岡県在住の方はもちろん、近隣にお住まいで通勤・通学に自転車を利用している人はぜひご覧ください。

福岡県では自転車保険への加入は努力義務!

福岡県では、平成29年10月に自転車損害賠償保険等への加入が努力義務化されました。

「福岡県自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例」
第十三条第1項
自転車利用者は、自転車損害賠償保険等(自転車の利用に係る事故により生 じた他人の生命又は身体の損害を填補するための保険又は共済をいう。以下同じ。) に加入するよう努めなければならない。

福岡県自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例より引用

この努力義務とは『自転車保険に加入をするように努める必要があります』という意味であり、現時点では自転車保険に絶対に加入をしなくてはいけないというわけではありません。(令和元年5月末現在)

自転車保険の対象者は誰にあてはまるの?

対象となるのは、「福岡県内で自転車を利用する人」となっています。
つまり、福岡県にすんでいるかどうかは関係なく、他県在住であっても自転車で福岡県を走行する場合は努力義務の対象となるのです。
具体的な対象者は、


※表は横にスクロールできます。

対象者 義務 / 努力義務
自転車利用者
保護者
事業者
貸付け業者
小売業者

※◯:義務 △:努力義務

 ・自転車利用者:20歳以上の成人した男女
 ・保護者:20歳未満の子を持つ親など
 ・事業者:自転車を業務上使用する企業(会社)
 ・自転車貸付業者:自転車を貸し出す、レンタサイクル事業者
 ・自転車小売業者:自転車を販売するお店
となっています。詳しく確認していきましょう。

未成年者の場合は保護者が代理に

自分で保険に加入することができない未成年者の場合、代わりに保護者が自転車保険に加入する努力義務を負います。

第十三条第2項
保護者は、その保護する児童等が自転車を利用するときは、自転車損害賠償保険等 に加入するよう努めなければならない。

福岡県自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例より引用

事業者・貸付業者の加入努力義務

自転車を業務で扱う事業者やレンタルを行う貸付業者にも、自転車保険への加入努力義務は適用されます。
一方で借りる側には特に規定はされていませんが、旅行先などで自転車をレンタルする機会があれば、念のため利用する自転車が保険に入っているか確認しておくと安心できるでしょう。
事業者
業務で自転車を利用する企業は、従業員が被保険者となる賠償責任保険などへの加入努力が求められます。仮に従業員が個人で自転車保険に加入していても、保険によっては勤務中の事故が補償対象外となるため、こうした対応が必要なのです。
貸付業者
自転車の貸付を行うレンタルする業者の場合、取り扱うレンタル自転車を保険に加入させる努力をする必要があります。レンタルした自転車の利用者が事故に遭った場合を想定して、損害賠償がついた自転車を貸し出す努力をする必要があるのです。

第十三条第3項
事業者は、その事業活動において従業者に自転車を利用させるときは、自転車損害 賠償保険等に加入するよう努めなければならない。
第十四条第2項
自転車小売業者は、前項の規定による確認により自転車損害賠償保険等に加入して いることを認めることができないときは、自転車を購入する者に対し、自転車損害賠償保険等の加入に関する情報を提供するよう努めなければならない。
第十四条第3項
前二項の規定は、自転車貸付業者が自転車を貸し付けるときについて準用する。

福岡県自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例より引用

小売業者には確認が求められる

小売業者に求められるのは、自転車を購入しようとしている人への、自転車保険等への加入の確認です。
この質問に対し、購入者が「加入していない」と答えた場合、自転車保険等の情報を提供することが求められます。

第十四条第1項
自転車小売業者は、自転車を販売するときは、自転車を購入する者に対し、 自転車損害賠償保険等の加入の有無を確認するよう努めなければならない。
第十四条第2項
自転車小売業者は、前項の規定による確認により自転車損害賠償保険等に加入して いることを認めることができないときは、自転車を購入する者に対し、自転車損害賠 償保険等の加入に関する情報を提供するよう努めなければならない。

福岡県自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例より引用

未加入の場合罰則はあるの?

義務と聞くと、違反した場合の罰則が心配になりますが、2019年6月現在日本全国どの自治体でも罰則は設けられていません。
しかも、福岡県の場合自転車保険への加入はあくまで「努力義務」なので、「加入するよう努める」ことが求められているに留まります。
では、なぜ罰則がないのでしょうか?
その主な理由は、保険等に加入しているかどうかの確認が難しいからです。
加入努力義務の対象となるような補償は、自動車保険や火災保険のオプションとして加入している場合もあり、自分自身で加入していなくても親や配偶者が「家族プラン」に加入している場合もあるので、それぞれの保険加入を証明することは非常に困難なのです。
しかし、「罰則がないから加入しなくていい」と考えるのは危険です。
そもそも、保険に加入する意義として、「事故を起こした際の高額な賠償金や、被害者の治療費をまかなう」というものがあります。そのためにも、自転車保険等には加入しておくべきです。

こんな時はどうするの?具体例で確認!

ここまで、福岡県における自転車損害賠償保険等への加入の努力義務対象者や、条例の内容について解説してきました。では続けて、具体例を参考にもう少し詳しく考えてみましょう。
県外から福岡県内の高校に、15歳の子供が自転車で通う
この場合、自転車保険等への加入努力義務対象者は保護者になります。
福岡県内で自転車を利用すると努力義務の対象になります。しかし一般的に「高校生=未成年」なので、対象者にはならず保護者に努力義務が生じます。
そのため、保護者は子どもが被保険者となるように、損害賠償保険などに加入しなければなりません。
18歳の大学1年生が自転車で久留米市の大学に通う
未成年者なので保護者に加入する努力義務があります。
業務の中で自転車を利用する
業務で利用する場合、事業者(会社)側が自転車保険等への加入の努力義務を負います。
勤務している会社に保険等への加入の努力義務があるため、従業員が個々に加入する必要はありません。
自転車をレンタルして海の中道海浜公園(福岡市)へサイクリングをする
レンタル自転車を利用する場合、利用者に自転車保険等の加入努力義務は生じません。
努力義務の対象となるのは、自転車を貸し出す貸付業者となります。

まとめ

ここまで、平成29年3月に施行された「福岡県自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例」について解説してきました。
自転車は日常生活に欠かせない身近な交通手段ですが、便利だからこそ交通事故の被害者にも加害者にもなり得ることを自覚して、万が一のために備えておく必要があります。
福岡県では、条例の対象であってもすべて「努力義務」となっており、未加入であっても罰則などの心配はありません。
しかし、高額な賠償責任をおう前に自転車保険等に加入しておくことをおすすめします。

福岡県の義務化対象市区町村

義務化対象となる市区町村は以下を参考にして下さい。

北九州市門司区/北九州市小倉北区/北九州市小倉南区/北九州市若松区/北九州市八幡東区/北九州市八幡西区/北九州市戸畑区/福岡市東区/福岡市城南区/福岡市博多区/福岡市早良区/福岡市中央区/福岡市西区/福岡市南区/大牟田市/久留米市/直方市/飯塚市/田川市/柳川市/八女市/筑後市/大川市/行橋市/豊前市/中間市/小郡市/筑紫野市/春日市/大野城市/宗像市/太宰府市/古賀市/福津市/うきは市宮若市/朝倉市/嘉麻市/み市/糸島市/筑紫郡那珂川町/糟屋郡宇美町/糟屋郡篠栗町/糟屋郡志免町/糟屋郡須恵町/糟屋郡新宮町/糟屋郡/久山町糟屋郡粕屋町遠賀郡芦屋町遠/賀郡水巻町遠賀郡岡垣町遠賀郡遠賀町/鞍手郡小竹町/鞍手郡鞍手町嘉穂郡桂川町/朝倉郡筑前町/朝倉郡東峰村/三井郡大刀洗町/三潴郡大木町/八女郡広川町/田川郡香春町/田川郡添田町/田川郡糸田町田/川郡川崎町/田川郡大任町田川郡赤村田川郡福智町京都郡苅田町京都郡みやこ町築上郡吉富町築上郡上毛町築上郡築上町
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