【足立区/自転車保険の加入義務化】注意点や罰則は?2020年に条例施行

足立区では「足立区自転車の安全利用に関する条例」が2020年から施行され、自転車保険の加入が義務化される予定です。

このコラムでは、「自転車保険ってそもそも何なの?」「加入しないとどんな罰則があるの?」といった疑問から、おすすめの安い保険まで、分かりやすく説明していきます。

足立区で自転車保険の加入義務が始まります

足立区では、「足立区自転車の安全利用に関する条例」が2020年1月1日に施行されます。
この条例では、足立区で自転車利用する場合のさまざまな義務が定められています。

足立区の義務化はいつから?

足立区の自転車保険の加入義務化は、東京都の義務化に合わせて2020年4月1日に施行される予定です。
この条例が施行された後は、自転車保険に未加入のまま自転車利用をした場合、条例違反となります。
自転車の鍵かけや防犯登録などの防犯対策に関しては、2018年からすでに足立区で義務化されています。

自転車保険の加入義務とは?

まずは、加入が義務化される自転車保険とは何なのか、誰が対象となるのかを見ていきましょう。

損害賠償補償のついた保険に加入しよう

【加入する必要のある自転車保険】
・自分が加害者になった時に損害賠償金を補償してくれる保険
・自分のケガに対する補償は自転車保険の加入義務化とは関係がない

自転車保険の加入義務化が足立区でも始まるようじゃのぅ。
ニュースで見ました!でもどう対応したらいいのかよくわからなくて…。

簡単に言うと、「自転車で事故を起こした時に、相手に賠償金を払える保険に入りなさい」ということじゃ。
自分が加害者になったとき用の保険に入らなきゃいけないの?

そうじゃ!万が一の時に、相手に払う損害賠償金を補償してくれるのが「自転車保険」なんじゃよ。
へぇ。でも自転車の事故なんてそんなあるのかな?

知らんのかね?足立区で起きている交通事故のうち41.5%に、自転車が関係しているんじゃ。
え!半分近く!そんなに多いの?

うむ。相手に後遺症が残るような大ケガをさせてしまったという事故もある。
うわ~怖いなぁ。

もし相手に怪我をさせてしまった場合は、加害者側に高額な損害賠償が発生することがあるんじゃ。
だからもしもの時のために自転車保険が必要なのね!

義務の対象者は?免除はある?

では、加入義務化の対象となるのはどのような人なのでしょうか?

自転車保険の加入義務化は、足立区が施行する予定なんだよね?

じゃあ足立区に住んでいる人が対象ってこと?

いや、そうではないぞ!足立区内で自転車を利用する人全員に、義務が課せられるんじゃ!
え!そうなの?!ただ通り過ぎるだけでも義務の対象になるの!?

うむ。少しでも足立区を通る可能性のある人は入っておかなければならないんじゃ。

未成年者の場合はその親が加入義務を負うことになるんじゃ。

足立区自転車の安全利用に関する条例
第5条
( 1 )自転車損害賠償責任保険等に加入すること 。ただし、当該自転車利用者以外の者により、当該利用に係る自転車損害賠償責任保険等の加入の措置が講じられているときは、この限りでない 。

足立区自転車の安全利用に関する条例より引用

知らなかった…じゃあ東京で自転車を利用する人はみんな入っておいたほうがいいですね。

それが安心じゃな!加入義務化されているかどうかに関わらず、事故を起こしてしまった時のために入っておいて損はないぞ!

ただし、業務でのみ自転車を利用する人は必ずしも加入が必要とは限らん。
どうしてですか?

その場合は事業者側に加入義務があるからじゃ。

未成年は保護者に加入義務がある

自転車を利用する人が未成年者だった場合はその保護者に義務が課せられます。
子供が坂道でスピードを出して事故を起こしたような場合、保護者に多額の損害賠償が発生する可能性があります。
自転車に乗るお子さんがいる場合は忘れずに自転車保険に加入しましょう。
【保護者に課されている義務】は以下の通りです。

1. 未成年者が自転車を利用する場合は、自転車損害賠償責任保険等に加入すること。
2. 未成年者に対して、自転車の安全利用に関する指導を行うこと。
3. 未成年者が自転車を利用する場合は、盗難防止のため、施錠するよう指導すること。
4. 未成年者の模範となるよう努めること。
5. 未成年者が利用する自転車の点検及び整備を行うこと。
6. 未成年者が自転車を利用する場合、又は未成年者を自転車に乗車させるときは、ヘルメットの着用など安全対策に努めること。

これらの義務を怠ると、相手から訴訟を起こされた場合に不利になる可能性があります。
お子さんの身の安全を守るためにも、保険だけではなく自転車の点検やヘルメットの着用も重要です。

企業や販売業者、貸付業者にも義務あり

自転車利用者や保護者以外に、事業者(企業)、販売業者や貸付業者にも義務があります。
【自転車保険の加入義務に関連した主な義務】
事業者(企業)
・仕事で従業員が自転車を利用する会社は、自転車損害賠償責任保険等に加入すること。
・そのお店に客が自転車で来店するような場合には、路上駐車を防止させるために、自転車駐車場の確保や近隣自転車駐車場への誘導など必要な措置を講じること。
小売業者
・自転車利用者および自転車を購入者に対して、防犯登録の勧奨、自転車損害賠償責任保険等について情報提供すること。
・自転車に関する事故を防止するため、前照灯および反射器材または尾灯を装備した自転車を販売すること。
自転車貸付業者
・自転車を借り受けようとする方に、自転車損害賠償保険等を付した自転車を貸し付けること。

自転車保険の種類と加入方法

自転車保険にはどのような種類があり、どこで加入できるのでしょうか?
地方自治体の条例によって自転車保険が義務化されても、区や都が保険を用意してくれる訳ではありません。
民間の保険の中から自分で選んで加入する必要があります。

ネットやコンビニで気軽に加入できる

実は自転車保険の加入はとても簡単で、ネットやコンビニでも手続きが可能です。

自転車保険が必要なのは分かったんですが、どうやって加入すればいいんでしょう?

都庁や区役所で加入できるんですか?

いやいや、都庁や区役所で保険を用意してくれる訳ではないぞ。
じゃあ、自転車を買った時にお店で強制的に加入させられるとか…。

それもハズレじゃ!自分で民間の保険に入ればいいんじゃよ。
ええっ、ちょっと面倒ですね。

自転車保険の加入はとっても簡単で、ネットでも即日加入できるほどなんじゃ!
え、そうなんですか!それはいいですね!

保険料も月々100円程度からとお手頃なんじゃよ。
月々100円?!そんなに安いと補償内容が心配…。

大丈夫じゃ!毎月100円くらいでも、1億円の補償が付くものもあるぞ!
えー!そんなにつくの?たったの100円くらいでそんなに補償が受けられるなら、入ったほうが安心かも!

そうじゃな!毎月の保険料と補償内容の関係は別コラムで分かりやすく解説しておるぞ!
安い自転車保険のおすすめ【安い自転車保険ランキング】家族で安く義務化に対応!おすすめプランを比較

共済や自動車保険の特約、TSマークも義務化に対応

自転車で事故を起こした場合、「自転車保険」という名前が付いていなくても補償してもらえる保険もあることをご存知でしょうか?
ここからは、自転車事故を補償してくれる保険の種類とその概要について説明します。

じゃあ、さっそく自転車保険に加入しないと…。

待て待て。アイちゃんは既に自転車保険に加入している可能性もあるぞ?
え!でも自転車保険について学んだばかりだし…。加入した覚えがないです。

自転車事故を補償してくれる保険は、自転車保険以外にもいろいろあるんじゃよ!
自転車保険の種類 保険の概要
個人賠償責任保険 自転車向け保険 自転車事故に備えた保険
自動車保険の特約 自動車円の特約で付帯した保険
火災保険の特約 火災保険の特約で付帯した保険
傷害保険の特約 傷害保険の特約で付帯した保険
団体保険 会社等の団体保険 団体の構成員向けの保険
PTAの保険 PTAや学校が窓口となる保険
共済 全労済、市民共済など
TSマーク付帯保険 自転車の車両に付帯した保険
クレジットカードの付帯保険 クレジットカードに付帯した保険

これらの保険は、全部自転車事故に遭った際に補償してくれる保険じゃ!
自動車保険や火災保険、傷害保険…本当にたくさんありますね!

でも、自転車保険の加入義務化にも対応できるんでしょうか?

もちろん!すべて損害賠償金を補償してくれる保険じゃから問題ない!
あ!私の自転車、TSマークついてるから大丈夫かも!

おお!自転車の加入義務化には対応できるな!ただ…。
ただ?

TSマークは本来、自転車点検をしたことを証明するものなんじゃ。

自転車保険の内容については、おまけ程度で十分とは言いにくいんじゃよ。
何の補償が足りないんでしょうか?

まず、自転車事故でモノに対して損害を与えてしまった場合は補償の対象外じゃ。
なるほど…。対人以外には補償がないんですね。

そうじゃな。さらに、相手に重度の後遺症が残らない場合も補償がおりないんじゃ。
じゃあ、普通の骨折とかケガをしただけだと、補償してもらえないっていうことですか?!

そうなんじゃ。片目を失明させた場合ですら補償の対象外なんじゃよ…。
えー!!それは困ります!どうしたらいいんですか?!

ほとんどの自転車保険は相手のケガについて、ケガの大きさに関係なく補償してくれるから、いろんな保険を見比べて自分にあったものを選ぶのがおすすめじゃよ。
自転車保険のおすすめ5選【2020年版】自転車保険比較の方程式のおすすめ5選!注意点は?家族で義務化に対応

保険未加入時の罰則は?

自転車保険の加入義務化が施行された後に自転車保険に未加入だった場合、どのような罰則があるのでしょうか?
もし故意ではなく、加入義務化を知らずに未加入のまま自転車を利用してしまった場合にどうなるのかも気になりますよね。

罰則はないが、未加入だとリスクあり

実は、2019年12月現在、自転車保険の加入義務化に違反しても罰則などは定められていません。
つまり、条例を無視して自転車保険に入らなくても、それが理由で警察につかまったり、罰金を払わされるということはありません。
しかし、ここに落とし穴があります。
義務化されたにも関わらず自転車保険に未加入で事故を起こした場合、裁判で不利になる可能性があります。
つまり損害賠償請求を受けた時に、自転車保険の義務化以前より、高額の支払いが発生するかもしれないということです。
過去の判例では、子供の事故により親の監督責任が問われ、1億円近い損害賠償を命じられた例もあります。
万が一の大きなリスクに備えるためにも、自転車利用者は必ず保険に加入しておきましょう。

自転車事故で自己破産自転車事故で自己破産?! 保険未加入で賠償金が支払えない場合どうなるの?

なぜ罰則がないの?

自転車保険は加入義務化されるのに、なぜ罰則規定を設けていないのでしょうか?
その主な理由は、自転車利用者が実際に保険に加入しているかどうかの確認が難しいからです。
加入義務の対象となる保険には、自動車保険や火災保険のオプションとして加入している場合もあります。
また、自分自身で加入していなくても親や配偶者が「家族プラン」に加入している場合もあるので、自転車利用者の一人ひとりが、どの自転車保険に加入しているのかを個別に確認していくことは非常に難しい作業と言えます。
東京都に限らず、すでに義務化している府県については罰則規定はありません。

自分が対象か具体例で確認!

ここでは、自転車保険の加入義務化の対象となる人について、具体例を挙げて見ていきます。

自転車に乗らなくても義務化の対象になるかも

次のような人は、義務化の対象となるのでしょうか?
◯足立区に在住ではないものの、来年度から子どもが足立区内の高校に自転車で通う
保護者に加入義務がある
足立区を自転車で走行する人は義務化の対象ですが、ほとんどの高校生は未成年者であるため、代わりにその保護者に義務が生じます。
そのため保護者は子どもが被保険者となるような自転車損害保険等に加入しなければなりません。
◯自転車で足立区内の大学に通う
年齢によって義務の対象が異なる
未成年者の場合は保護者に義務がありますが、成年者であれば自分に義務が生じます。
成年者の場合は、自分が被保険者となるような自転車損害保険等に加入しなければなりません。
◯業務の中で自転車を利用する
勤務している会社に加入義務がある
業務でのみ自転車を利用する人は、事業者に加入義務があるため必ずしも加入する必要はありません。
しかし、念のため勤務している会社が加入しているか確認しておいた方が安心でしょう。
◯足立区に旅行に行き、自転車をレンタルした
原則義務はない
貸出業者は保険が付いた自転車をレンタルしなくてはならないため、利用者に加入義務はありません。
自転車をレンタルするときは、念のため保険に入っているかを貸出業者に確認するようにしましょう。

自転車を利用する場合のその他の義務

「足立区自転車の安全利用に関する条例」では、自転車保険の加入義務化以外にも気を付けておきたいポイントがいくつか存在します。

義務
自転車保険加入
鍵の取り付け、
施錠
防犯登録
傘さし運転をしない
スマホ運転の禁止
イヤホンで音楽
などを聴かない
歩行者が多い
ところでの徐行など
自転車の適切廃棄
ひったくり防止カバー
ヘルメット着用
自転車の定期点検・整備

鍵の取り付け、施錠や防犯登録などは、自転車利用者を守るためのものですが、スマホ運転の禁止など自転車事故を未然に防ぐための義務も盛り込まれているのが特徴です。「歩行者が多いところでの徐行」「ヘルメットの着用」などは義務ではなく「努力義務」ですが、守らないと重大な事故につながる危険性もあります。
自転車を乗る人は必ずチェックしておきましょう。

足立区自転車の安全利用に関する条例の背景

ここまで、自転車保険の内容や、罰則規定について説明してきました。
では、なぜ足立区で自転車保険の加入義務化をはじめとする条例が制定されたのでしょうか?
そこには、こんな理由がありました。

足立区の事故状況

2018年に足立区内で発生した交通事故件数は1,738件で、そのうち半数近くに当たる722件の事故に自転車が関与しています。
これは、自転車利用者の多い東京都内でもワースト3の件数です。
 また、近年自転車利用のマナー悪化による事故や、事故に対する高額補償の支払いなどが社会問題となっています。
自転車利用者の運転マナー及び交通安全意識の向上を図ることを目的としてこの条例が制定されました。

自転車盗難が多い?

足立区では、刑法犯認知件数の約4割を自転車盗難が占め、盗難される自転車のうち約6割が無施錠です。
自転車の窃盗は、「カギがかかっていないから持って行ってしまえ」と比較的安易な気持ちで行われます。
こういった犯罪を放っておくと規範意識が低下していき、やがて大きな犯罪に発展する可能性があります。
さらに、こうした盗難自転車は放置自転車の一因となり、地域住民の通行の妨げとなります。
自転車の利用者に施錠やその他の適切な措置を義務付け、盗難を防止して安全な街にするために、足立区では平成30年1月1日より自転車のカギかけを義務化しています。

自転車保険に加入してリスクを回避しよう

今回は、2020年1月1日に施行される「足立区自転車の安全利用に関する条例」と、同年4月から始まる自転車保険等への加入義務について解説しました。
自転車事故を起こしてしまうと、高額な損害賠償を請求される可能性があります。
自転車事故に対しての社会的責任が年々重くなりつつあるという状況を踏まえ、足立区では自転車利用者に自転車保険への加入を義務付けることになりました。
現時点では未加入でも罰則は設けられていませんが、自転車を利用している限り、いつ事故を起こしても不思議ではありません。
自転車保険は高額なものでも月々数百円の支払いで加入することができます。
また、すでに損害賠償責任を補償してくれる保険に加入しているかもしれません。
まずは自分が加入している保険の内容をチェックしてみましょう!

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