東京都の加入義務化について、日大の轟朝幸教授にインタビューしてきました!

東京都の自転車保険加入義務化が2020年4月1日から始まります。

それに先駆け、日本大学理工学部交通システム工学科の轟朝幸(とどろき ともゆき)教授にインタビューを行いました。

先生は『東京都自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例』の専門会議委員を務めていらっしゃいます。

「交通を楽しく科学する」をモットーに交通システムを研究されてる轟先生に、自転車保険の重要性から都市交通まで、気になるポイントを分かりやすく解説いただきました。

研究室での轟教授

楽しく学んで人々の役に立つ交通システムづくりを

―今日は、轟先生に自転車保険の重要性から都市交通事情にまで色々お伺いさせて頂きたいと思っています。宜しくお願いします。

轟先生:こちらこそ、宜しくお願いします。

―轟先生は交通計画や交通工学などを研究されていらっしゃいますが、小さい頃から乗り物がお好きだったのですか。

轟先生:父親が旅行好きだったこともあり、いわゆる「鉄ちゃん」ではありませんが、旅行で乗る乗り物は好きでしたね。また、それが影響してか旅行も好きだったりします。

―旅先で乗る乗り物って何だか新鮮ですよね。ちなみに大学教授になるまでのきっかけはどのような経緯があったのでしょうか。

轟先生:当初は「これをやりたい!」という明確な理由があったわけではないですね。

もちろん、大学教授になるなんて考えてもいませんでしたから(笑)

でも研究を進めていくうちに楽しくなり、教授や先輩の勧めもあってこの道に進みました。

ー轟先生は交通関係の研究を幅広くされていますよね。現在の研究内容について教えてください。

轟先生:現在の研究ですか。本当に幅広いですよ(笑)

実は1番の専門は「空港計画」なんです。飛行機を含めた公共交通を主に研究しています。

空港計画

ー公共交通の研究とはどのような研究なのでしょうか。

例えば空港まで移動する際、「鉄道やバスなどの公共交通を利用しましょう」となった時、駅やバスターミナルに行くまでが大変なんです。

これを『ラストワンマイル』というんですけど、その不便が解消されないから結局車を使うという人が多いんですよ。

公共交通機関の活用を推進するためには、ラストワンマイルを含めて出発地から目的地までの利便性の向上が必要です。

公共交通を中心に、徒歩はもちろんですけど、自転車やセグウェイや電動キックボードなど、色々な可能性を組み合わせて最適な交通システムを作ることが研究の1番の課題ですかね。

自転車を研究し始めたきっかけは「スケアード・ストレイト」

―轟先生が「自転車の安全で適正な利用に向けた専門家会議」に参加することになったきっかけはなんだったのでしょうか。

轟先生:大きなきっかけの1つとなったのが自転車の交通安全教育における『スケアード・ストレイト』の効果計測したいと警視庁から相談されたことですね。

―スケアード・ストレイトとは一体どんなものなのでしょうか。

轟先生:スケアード・ストレイトとは、スタントマンが中高生の生徒たちの前で交通事故を再現するものです。

交通事故の衝撃や怖さを実感させ、交通ルールの必要性を考えさせる教育技法の1つなんですよ。

【スケアードストレイトの実演動画】


―もしかしたら小学生のころ見たことあるかもしれないです!轟先生はその効果を検証されたんですね。

轟先生:はい。スケアード・ストレイト的教育手法が、中高生への自転車交通安全教育にどの程度有効なのかということを研究していました。

―実際、スケアード・ストレイトは有効なんでしょうか。

轟先生:そうですね。実際に危険な状況を見せることで、どうしてその交通ルールが出来たのかを「わからせる・気付かせる・考えさせる」のにはとても効果的でした。

一方で、その効果を持続させることはとても難しいことも分かりました。

ーなぜ効果が持続しないのでしょうか。

轟先生:結局のところ、そんなに交通事故に遭うリスクが高くないからでしょうね。

ルールを守らなくても事故はめったに起きないし、そこまで事故を身近なものと感じなくなってしまうんです。

さらに周りの大人たちも交通ルールを守っていないとなると、安全意識が薄れていってしまいますよね。

―なるほど。確かにきちんと交通ルール守っている人は少ないですものね。

轟先生:だからこそ、振り返り授業がとても重要なんです。

スケアード・ストレイトは予算の関係上、3~4年に1回程度しか同じ学校ではできません。

その間にも、子どもたちに交通ルールの大切さを実感させることが重要となってきます。

―スケアード・ストレイトの効果を持続させるためには、普段の活動と組み合わせる必要があるんですね。

轟先生:はい、継続的な意識づけを行っていくことがとても重要です。

ある中学校では、学生たちに小学生の通る通学路で旗振りをさせたり、他者への働きかけの中で交通安全に対する意識づけを継続的に行っていました。
自転車保険の加入義務化なぜ自転車保険の義務化が進んでいるの?義務の対象者や加入すべき保険は?

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